ステーションワゴンの呼称
       に対する誤解

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ステーションワゴンは、station(駅)のwagon(馬車)で「駅馬車」とされ、アメリカ開拓期に人と荷物を乗せて都市間を移動した駅馬車(リンク先は映画記事)がその語源として紹介されることがある。後者の駅馬車は映画であるが映画の原題は「stagecoach (ステージコーチ)」であり station wagon ではない。
ステージコーチとは、馬車を使った交通機関のことであり、この「駅」とは馬車に乗っている乗客を乗り降りさせる駅をさす。疲れた馬の交換所であり、空腹を満たす食事の場所でもあった馬屋である。現代でいえば長距離バス及びその停留所に相当し、鉄道の駅ではない。(映画の駅馬車はアリゾナからニューメキシコを結ぶ長距離馬車である)。これは19世紀に英国で登場したの鉄道網以前から広く各国各地域で使われていた交通機関網である。
ステーションワゴンは英語起源なので英国の話となる。17世紀頃の英国の公共交通用途の馬車には大別してハックニーキャリッジという市街地でつかわれる軽量のものと、ハックニーコーチというより大きくて頑丈な町と町を結ぶ都市間交通用途の乗合馬車があった。前者は都市部でのタクシーとなった。日本語では辻馬車とよばれるものである。ハックニーキャリッジは現在、英国タクシーの正式名称でもある。後者ハックニーコーチは、その後ステージコーチと呼ばれるとなった。これが現在日本で一般に『駅馬車』と呼ばれるものである。
初期のステーションワゴンは、上記デポハックでの記述のように「駅からの人や荷物をその周辺地区に配送する役割」のもので、駅とその周辺を往復するタクシーであり荷物の配送車でもある。日本語ではタクシー用途では「辻馬車」と表現するが、荷物を運ぶのであれば辻馬車ではなく、そのものずばりを表す日本語はない。
「鉄道の駅周辺で利用されるワゴン」であり、ワゴンは日本では馬車と訳されるのが一般的なので、これを「駅馬車」と紹介することも可能であるが、すでに日本語で別の意味で「駅馬車」という言葉があるため、注釈なして「駅馬車」として紹介すると別の意味ととる読み手も多いかもしれない。これを当項冒頭のようにステージコーチの解釈で紹介すれば誤訳以上となる。
日本語では馬車という一語で多くの車両タイプを表現してしまう。英語であればステーションワゴンとステージコーチはまったく別の表現であるのに、「駅馬車」という同一の日本語表現として紹介されるために生じる勘違いである。この場合のワゴンとは「馬が引く純粋な馬車」という意味ではなく馬車の時代から現在までつづく「(乗り心地ではなく積載量を重視した)荷物を主とし人も運べる用途の車両(荷車)」の意味である。

『ウィキペディア(Wikipedia)』参照




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